幼稚園のとき、久保のおばあちゃんの家で七夕をしたことがある。


 私はまだ小さくて、大好きな従兄が作った飾りを破ってしまった。


 わざとじゃなかったけど、従兄はすごく怒った。


 本当に従兄のかずちゃんが大好きだったから、私は泣きながら直そうとしたけど直せなかった。


 叔母さんのとっこちゃんが手伝おうとしたら、かずちゃんは手伝わなくていいと怒った。


 けっきょく、家まで泣いて帰った。


 目が溶けちゃうぐらい泣いて泣いて、帰ったら何故かパパと叔父さんがいた。


 あの頃は、パパもママも遅くまで帰ってくることはなかったのに。 


 叔父さんはママの弟で、その時まだ独身だった。


 そのぐらいでとみんな笑った。


 私はかずちゃんに嫌われたら死んでしまいたいと思った。




 今は、あの頃従兄のことを好きだった自分が死んだ方がいいと思う。


 




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